「大丈夫、か?」
心配そうに の顔を覗き込む手塚。
「う、うん。何とか…たぶん」
はは…と苦笑する 。
「そうか」
そういって手塚は体勢を変えて の上に来る。
「て、手塚ぁ!?」
怯えた目で手塚を見る 。
「すまん、止められん」
手塚はそう言って の首元に口付けた。
「ちょ、待っ…」
焦って手塚の手から逃れようとする だったが両方を手塚の腕にふさがれている。
「…嫌、か?」
を下から見上げる形で手塚が様子を伺う。
「うっ…」
言葉を詰まらせる 。
ふっと切なげに目を細める手塚。
「…いいよ」
搾り出すような の声。
「そうか」
ふっと手塚から笑みがこぼれた。
無防備な柔らかい笑み。
はそれを見て目を見開いた。
「どうした?」
手塚の顔輪いつものそれに戻る。
「…いや、手塚ってそんな風に笑うんだなぁって」
はゆっくりとシーツから上半身を起こす。
もちろんシーツで身体を隠してだが。
「な、何を…」
気恥ずかしくなって手塚は から視線を逸らす。
「なぁ」
すっと手塚の頬に手を伸ばす 。
「今の顔、もう一度見たい」
ふっと微笑む 。
手塚はそんな を見てぐいっと を引き寄せた。
手を の曲線に沿わせる。
「ちょ、ちょっ手塚」
そんな手塚の手を懸命に防ごうとする 。
「いいんだろう?」
手塚が得意げに口元に笑みを向ける。
「…うぅ〜」
手塚は面白そうに笑うとゆっくりと の身体を倒していった。
翌日。
ようやく残暑もやわらぎ、秋の気配が仕出したの朝。
ふぅ。
一作業終えるごとにため息。
努めて平静を保っているようだが、見るものが見ればいつもの彼女とは違う事は一目瞭然。
いつもの笑顔や激励ではなく、今日の彼女から零れるのはため息ばかりなのだから。
そんな彼女の様子にいち早く気付いたものの中の1人として彼がいた――青学テニス部部長、手塚国光。
しばらくその様子を眺めていたが、いてもたってもいられずに手塚は に近づいた。
「 」
「何?」
名前を呼ばれたが、 は手塚の方を振り返らない。
やや不機嫌そうに返事をしただけだ。
手塚はそんな の様子を気にすることなく にもう1歩近づいた。
「辛いなら無理をせずに休んで…」
他には聞こえないように小さな声でそう言う手塚。
バッチーンッ。
しかしその言葉を言い終わる前に の平手が手塚の頬を捕らえていた。
ザワッと周囲がざわつき手塚と の方にみな注目する。
ぶたれた頬を抑えている手塚。
はそんな手塚にくるっと背を向けるとスポーツドリンク用のボトルを持つと無言のままコートを出て行った。
「大丈夫か?手塚?」
大石が手塚の元へと駆け寄る。
「見せてみろ…あぁ、そんなにはれてはいないようだが赤くなってるなぁ…一体、何があったんだ?」
そう言って手塚の手をどけさせ、心配そうにその顔を覗き込む大石。
「…大丈夫だ、たいしたことは無い」
手塚地震何故そうなったのか分かっていないのかやや呆然としている。
「とりあえず、冷やした方がいいんじゃないか?いや、保健室かな」
手塚の手をぐいっと引っ張る大石。
そのまま保健室へと連れて行くつもりだろう。
「いや、大石、大丈夫だ…」
その手を振り解こうとする手塚。
「駄目だ」
手塚を真剣な顔で正面から見据える大石。
大石に押し切られる形で手塚はコートから去っていった。
「あ〜ぁ、大石もほっといてあげたらいいのに」
一部始終を眺めていた不二が小さく呟いた。
「あちゃ〜痛そう〜」
手塚が出て行った後で菊丸がぼやく。
やや赤く染まっていた手塚の頬を思い出してか、顔をしかめている。
「どうしたのかなぁ、 ちゃん、あんな事するなんて」
むむむっと思案顔の菊丸。
「まぁ、色々あるんじゃない」
そんな菊丸に苦笑を向ける不二。
「…そう、なのかなぁ〜」
何となく納得できない菊丸。
「人の恋路に首を突っ込んじゃいけないよ」
そう言って不二はふっと笑みをこぼした。
先程の苦笑とは違い、何か面白いおもちゃを見つけたときの不二の顔だ。
「…不二はなんでこうなったか知ってるでしょ?」
そんな不二の表情を菊丸は疑わしげに覗き込んだ。
「いや、知らないけど…」
予想はつくよ、と心の中で続ける不二。
「本当に?」
信じられないなぁと言う風に菊丸はぷぅっと頬を膨らませた。
「本当だよ、ただ…」
子どもをあやすように不二はそこで言葉を切って菊丸を見る。
「ただ?」
言葉の続きをせかすように反復し不二を見返す菊丸。
「…ただね、あの2人だから大方痴話ゲンカかな、って思ったんだよ。だったら部外者が首突っ込まない方がいいんじゃないかな」
そう言って不二はコートの入り口へと視線を移す。
「そうかなぁ?何か誤魔化されてる感じぃ〜」
いまだ納得いかない様子の菊丸に不二は苦笑を向けた。
一方。
「うぅ〜痛いぃ〜後半、もう嫌だって言ったのにぃ〜…手塚の馬鹿ぁ〜」
文句を言いつつスポドリを作っていた。
重くなったボトルを持ち上げようとするとすっと横から伸びてきた手がそれを持ち上げた。
「乾」
「今日は無理しない方がいい。…痛いんだろう」
かぁぁと赤くなる 。
「なぁ」
乾が の方を伺う。
は恐る恐る乾を見上げた。
「ちゃんとつけてもらったか?」
バチーンッ。
肩を怒らせてボトルを持っていく の後ろに綺麗にもみじ模様を頬につけた乾が残された。
(Fin.)
反省文
第10弾いかがだったでしょうか?
某氏へ:リクゆっくりでいいよとの暖かいメールいただき嬉しかったです。HPの方もまたお邪魔するのでよろしくお願いいたしますね(私信)
前回ちょっぴりアダルティーだったので後半はギャグ方向に走ってみました。
すみません下で…。
でも書きたかった事なんですよ。
ただ流れに流されてしてしまう感じだしたくなかったし、男はその場だけど女はそれなりの後遺症(?)があることもあるのをどうしても書きたかったんです。
だって今まで閉じられていた所が開かれるわけですから。
でも、初めての時って上手く受け入れられる方と物凄く痛みを感じる方といらっしゃるようですねぇ。
個人差と言うものらしいですが。
笹間は初めての時は準備段階で異物感と痛みを感じました。
なるべく痛くない様男性には心配りをしてほしいものですなぁ。
避妊具。
手塚は、つけたでしょう。
つけていて欲しいです。
つけましょうよ、学生ですし。
100%避妊できるわけではないけれど妊娠してしまう確率はそれでも低くなりますからねぇ…つければ性病予防にもなりますし。
子どもができて困るならつけましょう。
それができないならしない。と言うのが笹間の個人的意見です。
笹間は過去一度だけそのままされてましたが、その後気付いて泣いて抗議。
中に出されたわけではありませんが、しばらく行為お預けにした事があります。
それ以後はきちんとつけてもらってますよ。
女性も自分の事を守ると思って毅然とした態度が必要なのだという事を知りました。
反省文の方がアダルティーですねぇ…まぁ笹間も年齢的には一応大人ですから…まだ学生ですけど。
読んでいただきありがとうございました。
感想等いただけると嬉しいです。
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