「ん…」

目を覚ますと森の中にいた。



「気を失ったのか」

身体が痛み意識が朦朧としていたことは覚えている。

今は痛みを感じない。



ドォンッ。



里のほうで大きな音がした。

木々の向こうに見える蛇の頭。



「そうだっ大蛇丸」

立ち上がろうとして周りの空気が違うことに気づく。



「結界…?」

気配を探る。

防御系の結界。

確かこれは…。

以前読んだ巻物を思い出す。



たしかこれは外界からの衝撃には強いが内側からはもろかったはず。

だったら…。

素早く印を結ぶ。



パァンッ。



高い音がしてそれは弾けた。



「成功」

ほっと息を漏らす



「急がないと」

里へと駆け出した。















「何だ、ありゃ」

里に着いたは大きく目を見開いた。



崩れた外壁。

瓦礫と化した家屋。



暴れる大蛇と



「蛙?…っと」



自分に向かってきた忍びに小太刀を振るった。

何人か処理し、は辺りを見回す。



砂の忍び。

彼らが条約を破り大蛇丸に加担してあの蛇を里に招いたのは明白。

大蛇をこれ以上里の中心部に向かわせるわけには行かない。

非戦闘員の非難は完了したのか?

火影様は?

大体あの蛙は何だ?

あまりにも情報が足りない。



はもう一度小太刀を振るった。

返り血をかぶり、無造作に手の甲で顔をぬぐったが、手も赤く染まっているためたいして効果はなかった。

今やるべきことをやりながら情報を分析する。



は屋根の上を駆け出す。

苦戦している仲間達の援護をしつつ大蛇と蝦蟇の方へ向かった。















「イビキッ!」

何人かしとめつつはイビキの横に立った。

目配せし2人はお互いの背中を合わせた。



「何だ?そのざまは。やっぱ俺がいなきゃ駄目だな」

にっと口元に笑みを浮かべる



「ふっ」

イビキの口元にもふっと笑みが浮かんだ。



「簡単にでいいから状況を教えてくれ。火影様はご無事か?」

軽い口調でそういいは少し放れたところにいた敵にクナイを放った。



「…分からん。試験会場にいらっしゃる。…暗部も付いているし他の忍びもいるからな、大丈夫だとは思うが」

イビキは傍にいた敵を殴り倒した。



「そっか…。ん、じゃ、質問その2、あの蛙は何だ?」

手は休めずはくいっとあごで大蛇と蝦蟇の方を示す。



「蝦蟇の頭を見ろ」

「蝦蟇?あぁあの蛙か、…うぇっ!エロじじぃっ!?っとぉ」

襲ってきた敵に慌てて小太刀を振るう



「余所見をするな」

「…分かってるよ」

淡々と言うイビキには不機嫌そうに顔をしかめた。



「アイツがあれを口寄せたのか?…自来也、とか言ったな。木の葉の忍びじゃねぇだろ…何なんだアイツは?」

の言葉にイビキは顔をしかめた。



「木の葉の忍びではない、というわけではない…伝説の三忍、といえば分かるか?」

先ほどより低い声でイビキは言う。



「あ?伝説の三忍?馬鹿にすんなよ。火影様が若いときについたスリーマンセルの3人の忍びだろ。それぞれがそれぞれの道のエキスパートで、今は行方しれずの。それくらい巻物を読んで…ってまさか、アイツが!?」

敵をなぎ払いつつは蝦蟇の上の人物を見る。



「あぁ。伝説の三忍の1人。自来也様だ」



の動きが一瞬止まった。



その隙を敵が見逃すわけがなくは一気に間合いをつめた。

それをイビキが仕留める。



「…単なる覗きにしちゃ動きがいいとは思ってたけど…マジかよ?」

はっと我に返り再び動き出す



「俺、あれ読んだときちょっと憧れてたのになぁ〜。ちょっと幻滅。まぁ、あの大蛇丸といい。三忍ってのはろくでもねぇのばっかなんだな」

皮肉じみた笑みを浮かべるを視界の隅で捕らえイビキの顔が曇る。



「…そうでもないさ」

「そうか?」

「あぁ」

「ふ〜ん…ま、イビキがそう言うならそういうことにしといてやるよ」



どぉん。



試験会場の方で大きな音がした。



「とっととここ片付けて火影様の所行こうぜ。アイツは火影様を殺す気だ。大丈夫だとは思うが駒は1つでも多い方がいいだろ」

「…あぁ」

2人はちらり、と音があったほうに目を向けたが、すぐに目の前の敵へと視線を戻した。










(Fin.)










20040624










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