3人が姿を見るとはびくっと身体を震わせたが真っ直ぐ3人を見つめ何とかその場にとどまる。
「落ち着いたみたいだね」
カカシがにっこりと笑う。
「何とかね」
紅は一旦カカシに視線を向けたが、すぐにに視線を戻す。
歩き始めた頃の子どもが転んだのに助け起こしてはならない、と自分に言い聞かせる母親のような表情で。
アスマがガイの横腹を軽くひじでつついた。
緊張した面持ちでガイが前に1歩踏み出す。
そのまま足を止めることなくの元に歩み寄る。
人1人分空けて足を止めしゃがんだ。
の表情を覗きこむように下から見上げる。
は顔をこわ張らせたままガイを見る。
ガイはに手を伸ばした。
はぎゅっと目を閉じ身体をこわ張らせる。
ガイは一旦後方にいる男2人に目をやった。
2人は大丈夫だ、というようにあごをしゃくり早くやれ、とせかす。
ガイは再び視線をに向ける。
一瞬止まった手が、再びに向かう。
くしゃ。
軽く頭をなでられは恐る恐る目を開けた。
頭上に乗っている手を見て、それから正面にあるガイの顔を見た。
「怖がらせる気はなかった。悪かったな」
どこか悲しげな笑みを向けガイが言った。
は目をパチパチと瞬き、ガイを見る。
ガイはゆっくりと手を引く。
ガシッ。
「ッ!!」
「…ぁ」
が、途中でその手は止められた。
ガイの手はの腕にしっかり捕らえられている。
腕を掴まれたガイはもちろんそばにいた他の3人も驚きの表情を浮かべている。
一方、はとっさにとった自分自身の行動に戸惑いの表情を浮かべていた。
「…どうした?」
静かにガイが尋ねる。
は視線を左右に泳がせ、何か言いたげに口をぱくぱくさせたが言葉はでてこずその口はきゅっとへの字に結ばれた。
言葉は出てこなかったがかわりにガイの手を掴む腕に力が加えられた。
呆けたようなガイの顔に笑みが浮かぶ。
「何か言いたいことがあるんだろう?言ってみろ…ゆっくりでいいから」
キランッと歯を光らせウインクをしながら言う。
「…」
じっとガイの顔を見る。
ガイは目を細め、を見る。
は手を離し、紅の後ろへと隠れ、紅になにやら耳打ちをした。
ふっと紅の顔に笑みが浮かぶ。
は紅の背中に顔をうずめる。
「何だ?」
「どうしたの?」
心配げに尋ねてくる周りの男たちに紅は楽しそうに笑って言った。
「 “俺、頭撫でられるの好きかも”ですって」
顔をうずめたままのに視線が集中する。
周りの面々の表情も自然と穏やかなものに変わっていた。
(Fin.)
20040516
■戻■